
家賃を抑える5つの方法|初期費用・交渉術も解説
賃貸物件を探すとき、多くの人がまず気にするのは毎月の家賃です。
長期間支払い続ける固定費だからこそ、できる限り抑えたいですよね。
今回は、家賃を安くするための実践的な方法を5つに絞ってご紹介します。
また、見落としがちな初期費用の節約術や交渉のコツ、注意すべきポイントまで解説します!
家賃を抑える5つの方法

家賃を安くするためには、物件探しの段階から工夫が必要です。
ここでは、すぐに実践できる方法を5つ紹介します。
1.エリアを見直す
家賃を抑える最も手軽な方法の一つが、住むエリアの再検討です。
特に東京や大阪などの都市部では、駅からの距離や路線の人気度、エリアのブランドイメージによって家賃が大きく変動します。
たとえば、都心から電車で10〜15分離れただけのエリアでも、家賃相場が1〜2万円下がることは珍しくありません。
人気の沿線や駅から徒歩5分以内という条件にこだわると、当然ながら物件価格も高くなります。
逆に、駅から徒歩15分前後の物件やバス利用圏内のエリアに目を向ければ、家賃が大幅に抑えられる上、競争も少なくなるため交渉の余地も広がります。
通勤・通学の時間帯を少しずらせる人であれば、混雑を避けつつ家賃も節約できる穴場エリアを狙うのもおすすめです。
在宅勤務やリモートワークが普及したことで、多少都心から離れていても不便を感じにくくなっています。
エリアを広く見渡すことで、条件に合ったコスパの高い物件に出会える可能性が高まります。
地図を眺めながら、「ここまでなら通える」「この路線なら乗り換えが楽」など、自分なりの妥協点を探ってみるとよいでしょう。
2.築年数にこだわらない
物件を探す際「なるべく築浅の方が安心」と考える方は多いかもしれません。
しかし、築年数が古いからといって住みにくいとは限りません。
むしろ、築古物件こそコストパフォーマンスの高い選択肢になり得ます。
築30年以上の物件でも、最近ではフルリノベーションされたものが多数出回っています。
これらは、キッチンやバスルーム、床材・壁紙などをすべて一新しており、室内はまるで新築のような快適さを持っています。
一方で、家賃は築年数に応じて抑えられているため、新築同様の内装で、家賃は抑えめという理想的な条件が揃っているのです。
また、古い物件は「間取りが広め」「壁が厚くて音が響きにくい」「収納スペースが多い」といった、現代の新築物件にはない魅力を持っていることもあります。
もちろん、建物の構造や管理状態には注意が必要ですが、見た目や築年数だけで候補から外すのは非常にもったいない判断です。
内見の際は、築年数よりも実際の設備や清潔感・管理状況・修繕履歴などをしっかりチェックすることが重要です。
リノベ済み築古物件は、上手に選べば掘り出し物のような存在です。
条件の幅を広げて探すことで、予算内で満足度の高い物件に出会える可能性が高まります。
3.管理費込みで比較する
賃貸物件を探す際、多くの人が家賃の金額だけに注目しがちです。
しかし、実際の住居費としては家賃だけでなく管理費・共益費も含めた総額で考えることが重要です。
たとえば、家賃が月65,000円で管理費5,000円の物件と、家賃が68,000円で管理費なしの物件があった場合、一見前者の方が安く感じますが、実際の支払総額は前者が70,000円で後者が68,000円です。
このように、物件もあるため、注意が必要です。
管理費や共益費には、ゴミの回収や共用部の清掃、防犯カメラの管理、宅配ボックスの維持などのサービスが含まれていることがあります。
そのため、金額だけでなく、どんなサービス内容に対していくら支払っているかも確認しましょう。
不動産情報サイトでは、家賃と管理費が別々に表記されているケースが多いため、比較する際は「合計金額」で並べ替えるか、月々の支出をシミュレーションして判断するクセをつけると安心です。
賃貸のコストは、見た目の金額だけでは測れません。トータルコストで比較することが、家賃を本当の意味で抑えるためのコツです。
4.情報サイトを使い分ける
賃貸物件を探すときに、多くの人が最初に使うのが「SUUMO」「HOME’S」「アットホーム」などの不動産ポータルサイトです。
しかし、これらのサイトに掲載されている物件は、不動産会社ごとに掲載可否や更新頻度が異なるため、全ての物件が網羅されているわけではありません。
SUUMOには掲載されているのにHOME’Sでは掲載されていない物件もありますし、アットホームは地元密着の小規模物件に強い傾向があります。
このように、各サイトには得意分野や傾向の違いがあるため、1つのサイトだけで完結させず、必ず複数のサイトを使い分けることが大切です。
同じ物件でも不動産会社によって仲介手数料や初期費用の条件が異なることもあるため、同一物件を見つけた際は情報元をしっかり比較しましょう。
最近ではチャット形式で希望条件に合う物件を提案してくれるAI不動産サービスや、LINEで内見予約ができるサービスも登場しています。
こうした新しいツールも組み合わせることで、見逃しのない効率的な物件探しが可能になります。
5.引っ越し時期を工夫する
家賃を抑えたいなら、いつ引っ越すかも非常に重要なポイントです。
賃貸市場では、1〜3月の引っ越しシーズンにかけては需要が急増し、家賃も高騰する傾向にあります。
この時期は新生活をスタートさせる人が多く、人気物件はすぐに埋まってしまうため、競争が激しくなり、交渉も通りにくくなります。
一方で、5月以降のオフシーズン(特に6月〜8月、11月〜12月)は比較的物件が選びやすく、大家側も空室リスクを避けたいという思いから、家賃交渉やフリーレントの提案に柔軟になる傾向があります。
閑散期を狙えば、同じ物件でも1ヶ月分の家賃が安くなったり、初期費用の一部が免除されたりすることもあります。
引っ越しの時期にある程度自由がきくのであれば、あえてこのような時期を狙って物件を探すことで、家賃・初期費用の両面でお得に契約できる可能性が高まります。
初期費用を下げるテクニック

賃貸契約にかかる初期費用は、実際に引っ越すうえで最もハードルとなる部分です。
家賃だけでなく、敷金・礼金・仲介手数料・保証会社利用料・火災保険・鍵交換代などの諸費用を合計すると、家賃の4〜6ヶ月分に達することもあり、まとまった金額を用意しなければなりません。
しかし、工夫次第でこれらの初期費用は数万円〜十数万円単位で節約することが可能です。
以下では、実践できるテクニックを紹介します。
敷金・礼金ゼロ物件を選ぶ
まず注目したいのが、敷金・礼金0円の物件です。
近年では、空室対策としてこうした条件を設定している物件が増えており、初期費用の中でも大きな割合を占めるこの2つが不要になることで、一気にコストを抑えられます。
敷金は退去時に原状回復費用などとして一部返金されることもありますが、礼金は完全にお礼金として戻ってこないお金です。
そのため、ゼロで済むならそれに越したことはありません。
ただし注意点として、「敷金・礼金ゼロ物件は退去時のクリーニング費用が高めに設定されている」など、別の形でコストが発生することもあるため、契約書の特約条項を必ず確認するようにしましょう。
仲介手数料が安い不動産会社を探す
仲介手数料は、不動産会社に支払う紹介料で、法律上「家賃の1ヶ月分+消費税」が上限と定められています。
しかし、実際には半額キャンペーンや仲介手数料無料の物件を扱う不動産会社も多数存在しています。
特に元付(物件の管理元)業者が直接募集している場合、仲介手数料がかからないこともあり、これだけで数万円の節約になります。
インターネットで「仲介手数料 無料」「初期費用 格安」などで検索して、条件に合う会社を探すのも効果的です。
また、「LINEで初期費用を相談できる」「見積もり比較を提示してくれる」など、サービスが充実した会社を活用することで、より納得のいく形で費用を抑えられます。
フリーレント付き物件を選ぶ
フリーレントとは、入居してから一定期間(1〜2ヶ月程度)の家賃が無料になる特典のことです。
主に空室期間が長い物件や、繁忙期を過ぎた後の閑散期に提供されていることが多く見られます。
フリーレントを活用すれば、初月の家賃支払いが不要になるため、初期費用の大幅な軽減が可能です。
さらに、フリーレント期間中にしっかり準備を整えたり、引越し後の生活用品の購入費用に充てることもでき、金銭的にも心理的にも余裕が生まれます。
ただし、フリーレント物件では「1年以内に解約すると違約金が発生する」といった特約がある場合が多いため、契約書をよく読み、納得の上で選ぶことが大切です。
契約条件を細かくチェック
見落としがちなのが、火災保険料や鍵交換代、クリーニング費用などの細かい契約条件です。
不動産会社があらかじめ指定しているサービスをそのまま利用すると、相場よりも高くなることがあります。
たとえば、火災保険は「自分で好きな保険会社に加入したい」と申し出ることが可能なケースもあり、年間で数千円〜1万円以上の差が出ることもあります。
鍵交換に関しても「交換済みなので不要」「費用が高いので断りたい」と相談する余地があります。
このように、細かな項目ごとに「本当に必要か?」「相場より高くないか?」を見極めて交渉することが必要です。
知らなきゃ損!家賃交渉術

「家賃って決まってるから、交渉なんて無理でしょ?」と思っている方も多いかもしれませんが、実は家賃交渉はタイミングと伝え方次第で成功する可能性が十分にあります。
特に個人オーナーが管理している物件や、空室期間が長い物件では、柔軟に対応してくれることがあります。
ここでは、誰でも実践できる効果的な家賃交渉のポイントを紹介します。
①即決する意思を伝える
内見時や問い合わせ時に「この条件ならすぐに申し込みたい」と伝えることで、交渉が有利に進みやすくなります。
なぜなら、大家や不動産会社にとって“すぐに入居を決めてくれる人”は非常に価値のある存在だからです。
空室状態が続いている物件では、早く次の入居者を決めたいというニーズがあるため、1,000〜3,000円程度の家賃値下げであれば許容されるケースもあります。
②長期入居を前提に相談する
頻繁に退去されることはコスト面でも心理面でも大きな負担です。
そこで、「できるだけ長く住む予定です」と伝えることで、家賃を下げてでも安定した入居者を確保したいという判断に繋がる可能性があります。
特に築年数が古い物件や、住み替えが多いエリアではこのアピールが通じる場合があります。
長期入居=安定収入という点を大家側に印象づけましょう。
③端数を切る交渉が現実的
いきなり「65,000円を60,000円にしてほしい」と伝えると、現実味がなく拒否される可能性が高くなります。
おすすめなのが、“端数を切る”交渉法です。
例えば、「65,000円 → 63,000円」や「62,000円 → 60,000円」といった、小幅な値下げを丁寧に提案することで、交渉の成功率がグッと上がります。
また、「管理費込みで合計68,000円になるのですが、総額で65,000円に調整できないか」といった切り口も効果的です。
家賃そのものではなく“総額ベース”で交渉することで、柔軟に対応してもらえるケースもあります。
④築古・長期空室物件はチャンス
築年数が経過している物件や、明らかにしばらく空室だったと見られる物件は、交渉が最も通りやすい狙い目物件です。
「早く空室を埋めたい」「家賃収入を回復させたい」と考えている大家は多く、価格交渉には前向きな姿勢を示す傾向があります。
不人気条件(駅から遠い・日当たりが悪いなど)がある物件も同様に、値下げに応じてもらえる余地があります。
気になる物件がこれに当てはまる場合は、遠慮せず交渉してみる価値は十分にあります。
安さの落とし穴と注意点

家賃や初期費用を抑える工夫はとても大切ですが「とにかく安ければいい」と考えて物件を選んでしまうと、後から思わぬトラブルや不満に繋がることもあります。
家賃の安さには必ず理由がある、という前提で以下の点に注意しましょう。
①設備の老朽化や故障リスク
築年数が古く家賃が安い物件は、水回りやエアコン、給湯器などの設備が老朽化していることが多いです。
見た目はキレイでも、内部の配管が古い、エアコンの効きが悪いなど、住んでからストレスを感じることもあります。
建物の断熱性能や遮音性も、築年数が古いほど弱い傾向があるため、冬場の寒さや隣人の生活音に悩まされる可能性があります。
必ず内見時に以下の点を確認しましょう。
エアコンや給湯器の型番・年式 水道の水圧・排水の流れ 換気扇や照明の作動状況も確認が必要です。
②周辺環境の問題
家賃が相場より明らかに安い場合、物件そのものではなく「立地」に問題があることがあります。
たとえば、夜間に騒音が激しい、治安が悪い、周辺にコンビニやスーパーがないなど、日常生活の快適さを損なう環境である可能性があります
以下のチェックポイントを事前に確認しておくと安心です。
・日中と夜間、両方の時間帯で周辺の雰囲気を確認
・周辺施設(スーパー・病院・駅)までのアクセス距離
・ゴミ出しのルールや地域のマナー
Googleマップのストリートビューや、地域の口コミサイトなども活用しましょう。
③契約内容に要注意(定期借家・特約など)
安い物件には、契約条件に注意が必要なものが含まれていることがあります。
特に以下のような契約形式には気をつけましょう。
・定期借家契約:更新不可で、契約満了と同時に退去しなければならない場合が多い
・特約条項:退去時に高額な清掃費用がかかる、途中解約時に違約金があるなど
契約前には「重要事項説明書」をしっかり読み、わからない点はその場で確認・質問することが大切です。
“見えないコスト”が後から発生するリスクを未然に防ぎましょう。
④家賃以外のランニングコストも確認
家賃が安くても、管理費や共益費、駐車場代、町内会費などが高く設定されているケースもあります。
毎月支払う費用のトータルで見たときに、かえって割高になることもあるため、必ず「毎月の総支払額」で比較検討しましょう。
まとめ
家賃を“無理なく”下げるコツは、表の賃料ではなく毎月の総支払額で比べること。
エリアや徒歩分数、築年数の条件を少し緩め、都心から1〜2駅外す・徒歩15分やバス利用も候補に入れてみましょう。
特に「リノベ済みの築古」はコスパの良い狙い目です。
最新設備や洗練デザインを備えつつ、新築より家賃を抑えやすく、単身者にぴったりです。
一方で、外観・共用部の古さが残っていたり、リノベの範囲に差がある点は要注意です。
だからこそ、内見でのチェック、周辺環境の確認、トータルコストの試算を丁寧に行えば、失敗を避けて理想の部屋に近づけます。
次の住まい探しでは、ぜひリノベ賃貸にも目を向けてみてください。
思いがけず“自分らしい暮らし”を叶える掘り出し物に出会えるはずです。
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