
初めての部屋探し|不動産屋に行く前に準備すべき5つのこと
初めての部屋探しは、新生活への期待とともにワクワクするものです。
準備不足のまま不動産屋に行ってしまい、理想とはかけ離れた物件を契約して後悔する人もいます。
この記事では、不動産屋に行く前に準備しておきたい5つのポイントを中心に、部屋探しをスムーズに進めるためのコツをご紹介します。
部屋探しはいつから始める?

部屋探しを始めるタイミングは、入居希望日の1〜2か月前が目安です。
物件探し・不動産屋訪問・契約・審査・鍵の受け取りといった一連の流れにかかる時間を見越したスケジューリングのためです。
専門サイト・不動産アドバイスでも1~2か月前スタートが定番とされています。
ただし、繁忙期(1〜3月)は物件の動きが早く、良い物件がすぐに埋まりやすい時期です。
この時期に引っ越す予定があるなら、さらに余裕を持って準備を始めたほうが安心です。
引っ越し業者の予約や初期費用の準備、役所への手続きなども前倒しで検討しておくと、慌てずに進められます。
逆算してスケジュールを立てておくと安心です。
不動産屋に行く前に準備しておきたい6つのポイント

①ネットで下調べをする
最近では、ほとんどの賃貸物件がネット上で公開されており、まずは自分である程度リサーチすることができます。
SUUMOやHOME’S、CHINTAIといった大手ポータルサイトを活用すれば、希望条件に合う物件がどのくらいあるのかを簡単に把握できます。
条件を少しずつ変えて検索してみると、家賃相場やエリアごとの特徴が見えてくるので、現実的な基準を持つことができます。
気になる物件はお気に入り登録して比較したり、不動産会社の口コミや対応の評判を事前に調べておくのも良いですね。
下調べをしておくことで、自分の希望や優先順位が明確になり、不動産屋との打ち合わせもスムーズになります。
ネットに掲載されている物件と店舗で紹介される物件が異なるケースも多いため、気になる物件があれば「サイトで見た」と一言伝えておくと、話の進み方がぐっと早くなります。
②予算と希望条件を整理する
不動産屋に行く前に、まず決めておきたいのが「どれくらいの家賃までなら払えるか」「どんな条件の物件を探したいか」という2つです。
ここを曖昧なままにしていると、物件選びがブレてしまい、時間も無駄になりがちです。
家賃の目安としてよく言われるのが、手取り月収の3分の1以内です。
手取りが21万円なら、家賃は7万円前後が無理のないラインです。
ただし、生活費は家賃以外にも多くかかります。
水道光熱費、食費、通信費、交際費、貯金なども考慮し、余裕を持てる金額設定を意識するのが失敗しないコツです。
意外と盲点になりやすいのが入居時の初期費用です。
・敷金・礼金(0〜2ヶ月分)
・仲介手数料(家賃の1ヶ月分が相場)
・前家賃(契約月の家賃)
・火災保険料
・保証会社利用料
・鍵交換代
などを合計すると、初期費用は家賃の4〜6か月分程度かかるのが平均的です。
家賃8万円の物件であれば、32〜48万円前後の初期費用が必要になることもあります。
金額は物件や管理会社によって異なるため、ネットの見積りサービスや不動産屋に「初期費用の内訳を教えてください」と事前に確認しておくのがおすすめです。
希望条件を明確にする際は、すべてを完璧に満たす物件を探そうとせず、絶対に譲れない条件とできれば満たしたい条件を分けておくと、選択肢が広がります。
例:
絶対条件:バス・トイレ別/駅から徒歩10分以内/オートロック
妥協可能:築年数/2階以上/バルコニーの向き/収納の広さ
優先順位をつけて整理しておくことで、不動産屋とのやりとりもスムーズになりますし、複数の物件を比較する際にも判断しやすくなります。
③希望エリアをリサーチする
同じような家賃・間取りでも、住むエリアによって生活の快適さが大きく変わってきます。
エリア選びを失敗すると、毎日の生活が不便になったり、治安面で不安を感じたりすることにもなりかねません。
希望エリアを決める際は、以下のポイントを中心に調べてみましょう。
1.通勤・通学時間とアクセスの利便性
職場や学校までの通勤・通学時間を把握します。
路線や乗り換え回数、所要時間などを確認し、無理のない範囲に収まるエリアを候補に入れるのがポイントです。
また、駅まで徒歩何分かも重要です。
地図上では近く見えても、実際には坂道が多かったり、夜道が暗くて不安だったりすることもあるので、実際に歩いて確認することをおすすめします。
2.周辺施設の充実度
住んでから後悔しないためにも、生活に必要な施設が徒歩圏内にあるかを確認しておきましょう。
・スーパー・コンビニ
・ドラッグストア
・病院・クリニック
・銀行・郵便局
・カフェや飲食店
などの施設が近くにあると、生活の満足度がグッと高まります。
Googleマップなどを活用して、周辺の施設をチェックしておくと便利です。
3.治安・街の雰囲気
特に一人暮らしの場合は、治安が良いかどうか・夜道が明るいかはしっかり確認したいポイントです。
ネットの口コミや地域の防犯マップ、自治体のサイトなどで犯罪発生状況をチェックできます。
実際に昼と夜の両方に現地を訪れて、街の雰囲気を体感してみるのが理想です。
④必要書類を準備する
気になる物件が見つかって「ここに住みたい!」となったとき、書類が揃っていないとすぐに申し込みができず、他の人に先を越されてしまう…ということもあります。
スピーディーな申し込みと審査を進めるためにも、必要な書類は事前に準備しておくのが鉄則です。
以下は、不動産屋での申し込み・契約時に必要となる主な書類です。
1.身分証明書
本人確認のために必要です。以下のいずれかを準備しましょう。
・運転免許証
・マイナンバーカード(顔写真付き)
・パスポート
・健康保険証(※補助的に使用されることが多い)
有効期限切れでないことを確認し、できればコピーを持参しておくとスムーズです。
2.収入証明書類
家賃をきちんと支払えるかどうかを判断するため、収入に関する書類の提出が求められます。
職業・雇用形態によって用意するものが異なります。
正社員・契約社員:源泉徴収票、直近の給与明細2〜3か月分
新社会人・内定者:内定通知書、採用通知書
自営業・フリーランス:確定申告書の控え、所得証明書、事業収入明細
学生の場合は、仕送り証明書や親の収入証明が必要になる場合もあります。
3.連帯保証人の情報
賃貸契約では、万が一家賃を滞納した際などに備えて連帯保証人が必要になることがあります(最近は保証会社利用が主流ですが、併用されることも)。
連帯保証人になる人の情報として、次のような項目を求められます。
・氏名・住所・勤務先名・連絡先・続柄(親、兄弟など)
場合によっては、連帯保証人の収入証明や印鑑証明も必要です。
4.印鑑(認印でOKな場合が多い)
賃貸契約の際に印鑑を押す場面があります。
通常は認印で問題ありませんが、物件や管理会社によっては実印や印鑑証明書が必要な場合もあるため、念のため確認しておくと安心です。
5.銀行口座情報(家賃振込用)
家賃の支払いに使う銀行口座の情報(通帳やキャッシュカード)も控えておくと便利です。
口座振替の手続きや、保証会社の登録時に必要になるケースがあります。
上記の書類は一般的なものですが、不動産会社や物件の管理形態によって必要な書類が微妙に異なることがあります。
気になる物件が見つかったら、事前に不動産屋へ「申し込みに必要な書類を教えてください」と一言確認しておくと安心です。
準備を怠らず、いざという時に即行動できる状態にしておくことで、希望の物件を逃すリスクを大きく減らせます!
⑤内見チェックリストを作成する
「ここ良さそう!」と勢いで内見に行ったものの、帰宅後に「あれも見ておけばよかった…」と後悔するのはよくある話です。
内見は、短時間で部屋のあらゆる情報を確認する必要があるため、事前にチェックリストを用意しておくことが大切です。
以下の3つの観点から、チェックしておきたいポイントを整理しました。
【1】室内チェック
まずは、毎日過ごす部屋そのものを丁寧に確認しましょう。
日当たり・風通し・採光:昼間でも暗くないか、窓の位置や向きに注意
騒音の有無:隣室・上下階・外からの音を耳で感じ取る
水回りの状態:キッチン、浴室、トイレの使い勝手や排水のにおい・流れ具合
コンセントの数と位置:家電の配置が現実的か、延長コードが必要かも判断
収納の広さと使いやすさ:奥行き、高さ、棚の有無などもチェック
床・壁・天井の劣化:傷やシミ、カビなどがないか確認
臭い:ペット臭・カビ臭・タバコ臭などは意外と住んでから気になる要素
ドアや窓の開閉具合:スムーズに動くか、施錠が問題なくできるかも確認
特に水回りのトラブルは、住み始めてからのストレスになりやすいので、念入りにチェックするのがおすすめです。
【2】建物・共用部チェック
物件の内装が綺麗でも、共用部や外観が荒れていると、管理体制に不安が残ります。
以下の点を忘れず確認しましょう。
エントランスや廊下の清潔感:掃除が行き届いているかどうか
防犯設備:オートロック、監視カメラ、センサーライトの有無
駐輪場・バイク置き場の状況:空きがあるか、乱雑になっていないか
ゴミ置き場の管理状態:臭いや分別の乱れがないか
建物外観・屋根・外壁の劣化:ひび割れやサビ、塗装剥がれなども注意
共用部が整っているかどうかは、「住民のマナー」や「管理会社の対応レベル」を知る手がかりにもなります。
【3】周辺環境チェック
家の中だけでなく、周辺環境が自分のライフスタイルに合っているかどうかも重要なポイントです。
駅までのルートと明るさ:実際に歩いてみて、街灯や人通りを確認
騒音源の有無:線路、高速道路、飲食店、学校などが近くにないか
周囲の建物との距離・視線:プライバシーが保てるか、眺望の有無
生活施設の充実度:スーパー、コンビニ、薬局、飲食店などの位置
「駅近だから便利」と思っても、繁華街すぎて夜にうるさい、道が暗いなど、実際に足を運ばないとわからないことも多いです。
内見した物件は、あとから見返したときに印象が混ざってしまうことがよくあります。
そのため、スマホで写真や動画を撮影しておくのが非常におすすめです。
⑥不動産屋で聞きたいことを整理する
せっかく不動産屋に行くなら、ただ物件を紹介してもらうだけではもったいないです。
気になることや不安な点を事前にリストアップして、しっかり質問できるように準備しておくことが大切です。
聞き忘れがあると、あとから「そんな条件だとは思わなかった…」と後悔することにもなりかねません。
以下のような質問を参考に、自分なりの聞きたいことリストを作ってみましょう!
■初期費用の内訳
・敷金・礼金はいくらか
・仲介手数料や保証会社の利用料はかかるか
・火災保険や鍵交換費用など、その他の初期費用は?
・初月の家賃(前家賃)はいつから発生するか
契約時に必要な費用の総額は、物件ごとにかなり違います。
最初に「合計いくらかかるのか」をしっかり確認しておきましょう。
■費用面の交渉や割引制度の有無
・礼金・敷金は交渉できるか(ゼロにできないか)
・フリーレント(1ヶ月家賃無料など)のキャンペーンはあるか
条件交渉ができる物件もあるため、「交渉ってできますか?」と遠慮せずに聞いてみるのがおすすめです。
■契約・更新・解約のルール
・更新料はいくらか、更新のタイミングはいつか
・解約する場合の予告期間(1ヶ月前など)はどれくらいか
・途中解約時に違約金は発生するか
これは住み始めてから大きく関わってくる重要な条件です。
特に短期間で引っ越す可能性がある人は注意が必要です。
■建物・設備に関する確認事項
・インターネットの有無と速度、無料か有料か
・過去に水漏れや設備トラブルがなかったか
・建物の構造(木造・鉄骨・鉄筋コンクリートなど)、耐震性能は?
質問は頭の中で覚えておくのではなく、紙やスマホにメモして持参するのがおすすめです。
物件の説明を聞いているうちに忘れてしまうこともあるので、チェックリスト形式で用意しておけば、安心して話を進められます。
不動産屋の選び方のポイント

部屋探しをスムーズに進めるためには、どの不動産屋を利用するかも非常に重要です。
扱う物件の数やエリア、情報の質、担当者の対応などによって、出会える物件の選択肢や満足度が大きく変わってきます。
ここでは、不動産屋を選ぶ際に押さえておきたいポイントを2つご紹介します。
大手と地域密着型
不動産会社には、全国展開している大手不動産会社と、特定エリアに強い地域密着型の不動産屋があります。
それぞれにメリットがあるため、目的やエリアに応じて使い分けるのがポイントです。
[大手不動産会社]
物件数が豊富で、広範囲に対応しているのが魅力です。
複数のエリアで比較検討したい方や、オンライン対応・サービスの充実を重視したい方におすすめです。
[地域密着型不動産屋]
地元の情報に精通しており、オーナーとの信頼関係が強いケースも多いため、ネットに出ていない地元ならではの物件を紹介してもらえる可能性があります。
また、交渉ごとにも柔軟に対応してくれることがあります。
担当者の対応力や相性
どんなに物件情報が豊富でも、担当者の対応が雑だったり、こちらの希望を理解していなかったりすると、ストレスを感じることがあります。
不動産屋選びでは「この人と安心してやり取りできるかどうか」も重要な判断基準になります。
【チェックしたいポイント】
・連絡のレスポンスが早く、丁寧か
・条件を正確に聞き取り、意図をくみ取ってくれるか
・押し売りや強引な営業がないか
・質問に対してきちんと説明してくれるか
「とりあえずいくつか紹介します」と言って、全く条件に合わない物件ばかり出してくる不動産屋は要注意です。
親身になって探してくれるところを選びましょう。
「どんな物件を扱っているか」「情報がどれだけ新しいか」も不動産屋選びのポイントです。
まとめ
初めての部屋探しで失敗しないためには、事前準備が何よりも大切です。
ネットでの情報収集から始まり、予算や希望条件の整理、エリア選び、必要書類の準備、内見チェック、質問事項の洗い出しまでをしっかり行うことで、不動産屋とのやり取りがスムーズになり、理想の物件に出会える確率がぐっと高まります。
不動産屋選びにもこだわることで、より良いサポートを受けられる可能性も広がります。
焦らず段階を踏んで準備を整え、納得のいく新生活のスタートを切りましょう。
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