耐震性の高い賃貸物件を見極めるポイントとは?今すぐできる地震への備えもご紹介
平成23年の東日本大震災、平成28年の熊本地震、平成30年の北海道胆振東部地震、そして令和6年能登半島地震と災害大国である日本は、いつどこで大きな揺れが起こってもおかしくありません。
しかし、いつどこで起きるかわからない地震をただ恐れていても仕方ありません。
賃貸住宅でも安心して暮らすために、まずは建物の構造や地盤の状態、耐震基準を満たしているかなど、いくつか確認しておくべき点をご紹介します。
あわせて、今すぐできる地震への備えもお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
地震に強い賃貸住宅とは
【建物構造】鉄筋コンクリート造(RC造)
【耐震工法】免震
【新耐震基準】2000年以降に建てられた賃貸物件
【立地】ハザードマップで確認
今すぐできる地震への備え5選
家具を固定する
非常用品を備える
避難場所や経路を確認する
家族で話し合う
防災の知識や行動力を高める
まとめ
地震に強い賃貸住宅をご紹介!
地震に強い賃貸住宅とは
地震の揺れに強く安全性の高い賃貸物件を判断する上で重要なのが「耐震基準」です。
耐震基準とは建築基準法で定められた「地震に対する耐性」に関する基準であり、マンション・アパートはこの耐震基準に適合する構造で建築されています。
建築基準法は建物に耐久性などの基準を設けることで地震などの災害や火災等による被害を少なくことを目的とした法律であり、マンション・アパートは建築基準法で定められた安全基準以上の性能をもって建築することが義務付けられています。
【建物構造】鉄筋コンクリート造(RC造)
賃貸検索サイトで物件を見ていると、その物件がどんな材料で建てられているかが記載されています。
賃貸物件でよく使われている構造は大きく分けると木造・鉄骨造・・造鉄筋コンクリート(RC)造鉄筋鉄骨コンクリート(SRC)の4つです。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
・木造
木材を使用して造られた住宅を木造と言います。
アパートや戸建てに多く、日本では多く用いられている構造です。
断熱性や吸湿性に優れているため、結露やカビへの強さと乾燥しにくさを併せ持つ一方で、自然災害の影響を受けやすく騒音や生活音が響きやすいデメリットがあります。
・鉄骨造
骨組に鉄骨を使っている建物を鉄骨造と言います。
鉄骨造は2種類あり、軽量鉄骨造は低層に、重量鉄骨造は高層に多いです。
強度が高く、耐震性が高いですが、火災に弱い特徴があります。
・鉄筋コンクリート(RC)造
コンクリートの芯に鉄筋使用した建物構造を鉄筋コンクリート(RC)と言います。
引っ張る力に強い鉄筋と圧縮力に強いコンクリートを組み合わせているため、強度が魅力です。
耐火性・耐震性に優れています。
・鉄筋鉄骨コンクリート(SRC)造
鉄筋鉄骨コンクリート(SRC)造はRC造の芯に鉄骨がさらに加わった、さらに強度が高まった構造です。
鉄骨造のしなやかさとRC造の耐久性を併せ持っているのが特徴です。
耐火性・耐震性に優れており、遮音・防音性が最も高いのですが、SRC造は、高層ビルなど大規模な建物に多く、単身者向けの賃貸物件ではほとんど見られません。
以上の点から、地震による二次災害に多い火災にも強いという点で、鉄筋コンクリート(RC)造がおすすめです。
【耐震工法】免震
地震から建物を守る工法には、大きく分けて「制震工法」「耐震工法」「免震工法」の3種類あります。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
「制震工法」
制震工法とは、建築物に設置された制震装置を使用して、地震の際の建物の揺れを抑制する技術です。
この方法では、建物内に制震装置が設けられ、地震によるエネルギーを吸収または分散させることで、建物の揺れを減少させます。
この工法は、震動が軽減されて建物の歪みや破損を軽減できます。
「耐震工法」
耐震工法とは、建物や構造物が地震の際に受ける力に抵抗し、崩壊や大きな損傷を防ぐための設計および建築技術です。
この工法の主な目的は、地震の力に対して建物が耐えうる強度を持たせることにあります。
これには、建物の構造体を強化することや、地震のエネルギーを効果的に分散させるための設計が含まれます。
日本の住宅で多く取り入れられている一般的な工法です。
「免震工法」
免震工法とは、建物の基礎と上部構造の間に免震装置を設置し、地震のエネルギーが直接建物に伝わるのを減少させる建築技術です。
地震の際に建物自体は大きく揺れることなく、地面の動きとは独立して振る舞うように設計されます。
免震構造の建物は地震の揺れが3分の1から5分の1程度まで軽減されると言われており、建物が壊れにくくなるだけでなく、家具が倒れてくるのも防ぎます。
免震工法が地震に強いと言えますが、病院や公共施設に多く、集合住宅ではほとんどありません。
【新耐震基準】2000年以降に建てられた賃貸物件
耐震基準には「旧耐震基準」と「新耐震基準」の2種類があります。
地震に対応した賃貸かどうかを見極めるために、重要なポイントとなる建物の耐震基準について見ていきましょう。
旧耐震基準
1950年に施行され、1981年5月31日までに建築確認を行った建物に適用された基準が、旧耐震基準です。
震度5強程度の揺れに耐えられ、万が一破損しても補修によって生活できるようになる構造基準として設定されています。
近年の日本で発生している地震の大きさを考えると、旧耐震基準のレベルしか満たしていない賃貸の場合は、倒壊リスクが高くなるため注意しましょう。
新耐震基準
旧耐震基準に代わり、1981年6月1日から施行されたのが新耐震基準です。
新耐震基準では、震度6以上での倒壊・崩壊しない構造基準が定められています。
注意すべきは、賃貸住宅に多い木造建築です。
1995年に起きた阪神淡路大震災をきっかけに、2000年に建築基準法が改正され地盤に合った基礎工事の徹底、接合部や耐震壁の配置バランスの強化などが追加されました。
そのため、建築確認日が2000年(平成12年)6月1日以降かどうかを確認しましょう。
この日付以降の賃貸であれば、より耐震性が強化されていることになります。
【立地】ハザードマップで確認
賃貸物件を決める際に、学校や職場から⚪︎分以内・駅近などの条件がぞれぞれあるかと思いますが、視野を広げて、地盤を見たり、津波のリスクを回避するなど、災害リスクを考えて立地を選ぶことも大切です。
ハザードマップでは、洪水・土砂災害・高潮・津波のリスク情報、道路防災情報、土地の特徴・成り立ちなどを確認することができます。
参考:ハザードマップポータルサイト
今すぐできる地震への備え5選
地震に強い賃貸物件に居住していても、それだけでは地震に対する完全な対策とは言えません。
地震発生時には、家具の倒れることや停電などの二次的な災害が生じるリスクもあります。
そこで、簡単にできる地震対策の方法を5つ紹介します。
家具を固定する
耐震性の高い賃貸物件に住んでいても、地震時には家具が倒れる危険が常に存在します。
家具の転倒は重大な事故を引き起こす可能性があるので、市販されている家具転倒防止用品を使ってリスクを減らしましょう。
家具をしっかりと固定する方法の一つとしてL字型の金具が効果的ですが、賃貸物件では壁に穴を開ける際には管理者の許可が必要ですので、この点には注意が必要です。
非常用品を備える
地震の際には、ガス、電気、水道などのライフラインが断たれることがあります。
このような状況に備えて、家庭では長期保存可能な食品や飲料水を家族の人数に応じて常備しておくことが重要です。
すぐに持ち出せるように飲料や食料、非常用トイレなどを入れた非常用持ち出しバッグ(防災バッグ)を準備しておきましょう。
避難場所や経路を確認する
地震時には多くの人がパニックに陥りがちですが、迅速かつ冷静に避難するためには、事前に避難経路や避難場所を把握しておくことが重要です。
避難をスムーズに行うために、地方自治体のウェブサイトや国土交通省のハザードマップポータルサイトなどで防災マップやハザードマップを入手し、災害時に避けるべき場所や避難所、避難経路を確認しておきましょう。
家族で話し合う
家族がそれぞれ異なる場所にいる際に大規模な地震が発生する可能性があります。
このような状況で、互いに無事であることを確認するためには、普段から連絡方法や集合場所を決めておくことが重要です。
事前に話し合うことで緊急時に安心して行動することができます。
防災の知識や行動力を高める
防災意識を高めることによって、災害時にパニックにならずに自身の命を守る、安全を確保する、といった行動を取れるようになります。
例えば、
・よくいる場所で、どんな危険があるか考える
・日頃から防災情報を収集し、状況を把握する
・近所付き合いをする
・ハザードマップを見る
・防災訓練をして身体で覚える
いざという時に、できるだけスムーズに行動できるよう、普段から備えをしておきましょう。
まとめ
耐震基準をクリアしている賃貸物件であっても、地盤が軟弱な場所に建てられていると、その安全性は低下することがあります。
また、建物の構造が複雑であれば地震の影響を受けやすくなる可能性があります。
そのため、住居を選ぶ際には、建物が地震に対してどの程度強いかを多角的に評価し、安全な環境で生活することが大切です。
地震は何の予兆もなく突然起こることが多いため、慌てることもありますが、少しでも冷静に行動できるように、日頃から備えておくことも大切ですね。
地震に強い賃貸住宅をご紹介!
こちらのお部屋は地震に強い耐震ダンパー構造のデザイナーズマンションです。
一人暮らしのお部屋であっても、耐震であれば安心感が違いますよね。
賃貸物件を選ぶ際に、ぜひ耐震性も考えてみてください!
賃貸リノベーション〈Renotta リノッタ〉
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