マンション1階のリスク|安心して暮らすためのポイントとは?
マンションに住む際、多くの人が気にするのがセキュリティです。
特に1階に住む場合は、他の階よりも侵入のリスクが高まるため、より一層の注意が必要です。実際に、3階以下の階層は4階以上の階層に比べて侵入されるリスクが2倍に上ると言われています。
窓からの侵入が多いことも1階の特有のリスクの一つです。
しかし、これらのリスクは効果的な防犯対策を講じることで大幅に軽減できます。
本記事では、まずマンション1階の危険性について詳しく解説し、その上で防犯性の高いマンションの特徴と、具体的な防犯対策をご紹介します。
マンションでの安全な生活を実現するための知識を身につけ、安心して暮らせる環境を整えましょう。
1.マンション1階が危険な理由
3階以下への侵入リスクは4階以上の約2倍
窓からの侵入事例が多い
2.防犯性の高いマンションの特徴
セキュリティ設備が充実している
管理人の常駐による安心感
防犯に配慮された周辺環境
3.マンション1階の効果的な防犯対策
窓のセキュリティを強化
玄関ドアの防犯対策と強化策
照明の工夫で不審者を防ぐ
防犯意識を高めるための取り組み
4.まとめ
1.マンション1階が危険な理由
マンションの1階は、犯罪者にとって最も侵入しやすい階層とされています。
その理由として、まず1階は地面に近く、窓やバルコニーへ簡単にアクセスできることが挙げられます。
これにより、侵入者は階段やエレベーターを使う必要がなく、直接侵入することが可能です。
また、地面からの距離が短いため、犯行後の逃走が迅速で容易であるという利点もあります。
さらに、1階は植え込みや塀などで周囲の視線を遮ることができる場合が多く、侵入行為が目撃されにくい環境にあります。
そのため、犯罪者は周囲の目を気にせずに侵入しやすいのです。
加えて、1階の窓やバルコニーは防犯対策が不十分なケースが多く、無施錠であることも侵入を容易にしてしまう原因となります。
これらの要因により、マンションの1階は特に犯罪のリスクが高い階層となっているのです。
3階以下への侵入リスクは4階以上の約2倍
侵入窃盗の認知件数は、平成15年以降減少傾向にありましたが、令和5年には4万4,228件と前年比で20.9%増加しました。
その中でも住宅を対象とした侵入窃盗は、平成16年から令和4年まで減少していたものの、令和5年には1万7,469件と前年比で11.3%増えています。
これは、一日あたり約48件が発生している計算で、依然として多くの住宅が被害に遭っている状況です。
特にマンションの1階から3階までの低層階は、地上からのアクセスが容易なため、侵入者にとって狙いやすいターゲットとなります。
1階は特に周囲の視線を避けながら直接アクセスできることから、犯罪のリスクが高まる傾向にあります。
一方、4階以上の高層階は、地上からのアクセスが難しく、侵入経路も限られるため、相対的に侵入リスクが低くなります。
統計的にも、1階から3階の侵入リスクは、4階以上の階と比べて約2倍であることが示されています。
低層階は、階段やエレベーターを使わずに直接アクセスできるため、侵入者にとっては手間が少なく、逃げやすいという利点があるのです。
窓からの侵入事例が多い
【侵入窃盗の侵入口】
1階や2階の窓は、地面から手が届く範囲にあるため、侵入の際に利用されることが多いです。
多くの侵入事件では、窓を割って侵入したり、窓の施錠が不十分な場合に簡単に開けられてしまう事例が見られます。
特に、侵入者が隠れることができる植え込みや塀の影などが近くにある場合、窓からの侵入はさらに容易になります。
また、1階の窓は防犯ガラスやシャッターなどの防犯対策がされていないことも多く、その場合には侵入者にとって格好の標的となります。
こうした背景から、窓の防犯対策をしっかりと行うことが重要です。
例えば、防犯フィルムの貼り付けや、内側に補助錠を追加することで、侵入のリスクを大幅に減らすことが可能です。
参考:住まいる防犯110番
2.防犯性の高いマンションの特徴
セキュリティ設備が充実している
防犯性の高いマンションでは、最新のセキュリティ設備が数多く導入されています。
例えば、エントランスにはオートロックシステムが設置されており、外部の訪問者が簡単に中へ入れないようになっています。
さらに、敷地内や共用部分には複数の監視カメラが設置されており、24時間体制で周囲の監視が行われています。
これにより、不審者の侵入や怪しい動きを早期に察知することが可能です。
また、窓や玄関には防犯センサーが取り付けられており、強制的な侵入が試みられた際には即座に警報が鳴り、警備会社や管理人に通知される仕組みが整っています。
加えて、住民が使用する鍵には高いセキュリティ性能を持つICカードキーや指紋認証システムが採用されていることが多く、住民以外がアクセスすることが非常に困難になっています。
こうした高度なセキュリティ機能により、マンション全体の防犯レベルが向上し、住民が安心して生活できる環境が確保されています。
これらのシステムは不審者の侵入を防ぐだけでなく、犯罪の抑止効果も高く、住民にとって安全で安心な居住空間を提供します。
管理人の常駐による安心感
防犯性の高いマンションでは、管理人が常駐していることで、住民に大きな安心感与えることができます。
管理人が日常的にマンション内を巡回したり、エントランスや共用スペースを見守っていることで、不審者や怪しい人物の出入りを早期に発見することができ、住民が感じるセキュリティ面での不安を大幅に軽減します。
また、管理人が常駐していると、緊急時にも迅速な対応が可能です。
例えば、火災や怪我などの緊急事態が発生した場合、管理人は即座に必要な措置を取ることができ、警察や消防、救急への連絡も迅速に行われます。
このように即時対応ができる環境は、住民にとって非常に心強いものとなります。
さらに、管理人の存在は住民同士のコミュニケーションを促進する役割も果たします。
管理人がいることで、住民同士が日常的に顔を合わせる機会が増え、自然と挨拶や会話が生まれます。
こうした交流が活発になると、住民同士が互いに顔を覚え、防犯意識を共有することにつながります。結果として、住民全体の防犯意識が向上し、犯罪の抑止力が強化されるというメリットも生まれます。
管理人の常駐は、マンション全体の安全性を高めるだけでなく、住民に安心感とコミュニティ意識をもたらす重要な要素となります。
防犯に配慮された周辺環境
防犯性の高いマンションは、建物そのもののセキュリティ対策に加え、その周辺環境にも細やかな配慮が施されています。
まず、マンション周囲には明るい街灯が適切に配置されており、夜間でも明るく照らされた歩道やエントランス周辺は、不審者が近づきにくい雰囲気を作り出しています。
このような十分な照明の確保は、犯罪の抑止力を高め、住民に安心感を与えます。
さらに、防犯意識を考慮して植栽が適度に整備されている点も重要です。
例えば、植え込みや樹木が視界を遮らないように低く刈り込まれたり、適度な間隔で配置されたりしており、周囲からの視線が建物に届きやすくなっています。
これにより、マンションの周囲に隠れる場所が少なくなるため、不審者が行動を起こしにくい環境が作られています。
また、マンションの設計自体にも防犯を意識した工夫が見られます。
例えば、外部から敷地内を見通せるようなフェンスの配置や、敷地の出入口が監視しやすい位置に設けられていることなどです。
こうしたデザインは、外部からの視線を遮らずに、建物や敷地内の状況を常に見渡せるようにすることで、犯罪の予防効果を高めています。
これらの周辺環境への配慮によって、マンション全体が不審者にとって侵入しづらい場所となり、住民にとっては安心して生活できる安全な空間が生まれます。
3.マンション1階の効果的な防犯対策
窓のセキュリティを強化
1階の窓は侵入者の狙いやすいポイントです。
特に1階の窓は地上に近く、外部から直接アクセスしやすいため、空き巣や侵入者がターゲットにしやすい部分です。
ここでは、窓のセキュリティを強化するための具体的な方法をいくつか紹介します。
・防犯フィルムの貼り付け
防犯フィルムは窓ガラスに貼る薄いフィルムで、ガラスを強化する役割を果たします。
このフィルムを窓に貼ることで、ガラスが割れにくくなり、侵入者が窓ガラスを破って侵入するのを防ぐことができます。
防犯フィルムにはさまざまな厚さや強度があり、選ぶ際には防犯性能を確認することが重要です。
さらに、防犯フィルムを貼ることで窓ガラスが割れた場合でも飛散しにくく、怪我のリスクを減らす効果も期待できます。
・二重ロックの設置
二重ロックは、窓に2つ以上の鍵を設けることで、侵入者が簡単に窓を開けられないようにするための防犯対策です。
例えば、窓枠に補助錠を追加したり、窓の上下にロックを設けるといった方法があります。
二重ロックにより、侵入者が窓をこじ開けるのに時間がかかるため、その間に警報が鳴る、近隣住民に気づかれるなどのリスクが増し、侵入をあきらめる可能性が高くなります。
また、サッシに取り付ける補助錠は手軽に設置でき、コストも比較的安価なため、導入しやすい防犯対策です。
・防犯センサーの導入
窓に防犯センサーを設置することで、窓の開閉や振動を感知して警報を発することができます。
例えば、「窓ガラス破壊センサー」は、ガラスが割れた際の振動を感知して警報を鳴らし、侵入者を驚かせて撃退します。
また、「開閉センサー」は窓が開けられた瞬間に警報を発するタイプで、特に無人の時間帯に効果を発揮します。
これらのセンサーは、侵入を試みた際に音と光で周囲に知らせるため、犯罪を未然に防ぐことができます。
玄関ドアの防犯対策と強化策
玄関ドアの防犯対策と強化策については、家の安全性を確保するための最も重要な要素の一つです。
玄関ドアは外部からの侵入を防ぐ最後の防衛線であり、しっかりとした防犯対策を施すことで、侵入リスクを大幅に低減できます。
ここでは、玄関ドアの防犯対策をより詳細に解説します。
・頑丈な防犯錠の取り付け
玄関ドアには、ピッキングやバールなどによるこじ開けに強い、防犯性能の高い錠を取り付けることが必要です。
例えば、「ディンプルキー」や「二重ロック錠」は、鍵の複製が難しく、ピッキングに対して高い耐性を持っています。
ディンプルキーは、複雑な内部構造を持つため、一般的なピッキングツールでは解錠しづらい設計となっています。
また、「マルチロック錠」などの錠前は、バールなどでこじ開けられにくい耐久性を持ち、物理的な破壊行為に対しても強力な耐性があります。
・二重ロックや補助錠の設置
玄関ドアに二重ロックを設置することも効果的です。
例えば、「サムターン回し防止機能付きの補助錠」や「鎌デッドボルト」などを追加で取り付けると、侵入者が玄関ドアを開けるのに時間がかかり、犯行を断念させる可能性が高まります。
これらの補助錠は、ドアの上下に設置でき、特に「鎌デッドボルト」は、ドアが開く方向と逆に固定されるため、こじ開けが非常に困難になります。
・ドアスコープと防犯チェーンの設置
ドアスコープ(覗き穴)や防犯チェーンの設置は、不審者の接近を防ぐ重要な防犯対策です。
例えば、広角レンズのドアスコープを設置することで、ドアの前に立っている人だけでなく、周囲の状況も確認することができます。
また、防犯チェーンを使用することで、ドアを完全に開けずに来訪者を確認でき、直接対面するリスクを避けることができます。
「ドアガード」というU字型の補助具を使用すると、チェーンよりも強固で、ドアの開閉範囲を狭くし、侵入を防ぐ効果があります。
照明の工夫で不審者を防ぐ
照明の工夫で不審者を防ぐことは、防犯対策として非常に効果的な方法です。
適切な照明の配置と選択は、住居の安全性を大幅に向上させ、不審者の侵入を抑止する力を持っています。
以下に、具体的な照明の活用方法とその効果を詳しく解説します。
・人感センサーライトの設置
人感センサーライトは、防犯の観点から非常に有効な照明機器です。
このライトは、人の動きを感知して自動的に点灯する仕組みになっており、不審者が建物の近くに接近した際に突然ライトが点くことで、不審者に心理的な威圧感を与えます。
多くの侵入者は目立つことを嫌うため、突然のライトの点灯によって警戒心を抱き、侵入を躊躇する可能性が高まります。
設置する場所としては、玄関周りや窓の周囲、駐車場、庭の入口など、不審者が近づきやすい場所や隠れやすい場所が効果的です。
また、最近ではLED技術を使用したエネルギー効率の高い人感センサーライトも多く、設置後の電気代を抑えることも可能です。
さらに、設定によってはライトの点灯時間を調節できるため、状況に応じて最適な使用が可能です。
・照明の配置の工夫
照明の配置を工夫することも、防犯効果を高めるためには重要です。
まず、建物の周囲に死角を作らないように照明を設置することが必要です。
例えば、庭や敷地内の植え込みや建物の凹凸部分など、暗くて見通しが悪い場所に照明を設けることで、不審者が隠れられるスペースを減らすことができます。
また、複数の照明を使って異なる角度から光を当てることで、影ができにくい環境を作り出すことができます。
これにより、建物の周囲が常に明るく照らされ、不審者が近づく際に気づきやすくなります。
さらに、照明の色温度や明るさを調整することで、住人にとっても快適な空間を保ちながら、防犯効果を高めることができます。
・タイマー機能付き照明の利用
タイマー機能付きの照明を使用することで、家に人がいない時でもあたかも在宅しているように見せかけることができます。
例えば、夕方から深夜にかけて自動的に点灯し、一定時間後に消灯するように設定することで、不在中でも侵入者に対して家が空いているようには見せません。
最近では、スマートフォンで操作できるスマートライトも普及しており、遠隔から照明を操作することも可能です。
防犯意識を高めるための取り組み
防犯意識を高めるための取り組みは、住居や地域の安全性を向上させるために重要です。
日常生活の中で個々の住民が防犯意識を持つことに加え、マンションや地域全体での協力も必要です。
以下に、具体的な防犯意識向上の取り組みとその効果を詳しく解説します。
【日常的な防犯対策を習慣化する】
個人レベルでの日常的な防犯対策を習慣化することは、最も基本的で効果的な防犯方法です。
以下のような行動を心がけることで、防犯意識を高めることができます。
・外出時には必ず鍵をかける
玄関や窓の鍵を忘れずにかけることは、侵入を防ぐための最も基本的な対策です。
特に1階やバルコニーに面した部屋の窓は、空き巣のターゲットになりやすいため、必ず鍵をかける習慣をつけましょう。
これは短時間の外出でも同様です。
・窓を閉め切る
窓を開けっぱなしにして外出すると、簡単に侵入されるリスクが高まります。
特にベランダや隣接する建物からアクセスしやすい窓は、外出時や就寝前に必ず閉めることを徹底しましょう。
また、換気のために窓を開ける際も、防犯網や補助錠を使用することで、安全性を確保できます。
・見知らぬ人に対して警戒心を持つ
日常生活の中で、見知らぬ人が建物や敷地内にいる場合は、安易に近づかないようにし、適切な距離を保つことが重要です。
また、不審な人物や行動を見かけた場合には、すぐに管理人や警察に報告することを心がけましょう。
このような警戒心を持つことで、犯罪を未然に防ぐ効果があります。
【防犯設備の導入と情報共有】
マンション全体の防犯レベルを向上させるために、防犯設備の導入も効果的です。
・防犯カメラの設置
エントランスや駐車場、エレベーターなどの共用スペースに防犯カメラを設置することで、不審者の行動を監視し、犯罪の抑止力を高めることができます。
防犯カメラの映像は、万が一の際の証拠としても役立ちます。
・防犯アラームの設置
侵入があった際に警報を発する防犯アラームを設置することで、不審者を驚かせて追い払う効果があります。
アラームの音が大きければ大きいほど、周囲の注意を引きつけることができ、不審者が逃げる可能性が高まります。
・防犯情報の定期的な共有
管理組合や自治会から、防犯に関する最新の情報や注意喚起を定期的に住民に知らせることも重要です。
掲示板やニュースレター、SNSを活用して情報を共有することで、住民一人ひとりの防犯意識を常に高い状態に保つことができます。
これらの取り組みを通じて、日常生活における防犯意識を高め、マンションや地域全体の安全性を向上させることが可能です。
防犯は一人一人の行動が鍵となりますが、住民全体での協力と連携があれば、さらに強固な防犯体制を築くことができるでしょう
4.まとめ
マンションの1階に住むことには、他の階層にはない特有のリスクが伴います。
特に、3階以下は4階以上と比べて侵入されるリスクが2倍に達するため、適切な防犯対策が不可欠です。
この記事では、まず1階の危険性について理解を深め、その上で、防犯性の高いマンションの特徴と、効果的な防犯対策について詳しくご紹介しました。
防犯設備の充実や管理人の常駐といった防犯性を高める要素を持つマンションを選ぶこと、また、窓や玄関ドアの強化、防犯意識を高めるための工夫をすることで、1階であっても安心して暮らすことが可能です。
これらの対策を取り入れて、自分の住まいをより安全な空間にし、心から安心できる住環境を整えましょう。
安全な暮らしを実現するためには、日々の心掛けと防犯意識の向上が鍵となります。
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